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「神戸みなとさんぽ」002~満船飾、どうやって掲揚されてる?!~

2024.03.13
  • 神戸みなとさんぽ

「神戸みなとさんぽ」002~満船飾、どうやって掲揚されてる?!~

 

【神戸みなとさんぽ】では、新人であり「神戸港初心者」の私が、
日々仕事をする中で気になった物事を取材してお届けしていきます。

現在の仕事に就いて、最もときめいた光景の一つは「満船飾の船」。

色々な模様の旗を掲揚している船はとても華やかで、つい目が行ってしまうかわいらしさです。

今回は「満船飾」に関する疑問解決を目指します!

※こちらの記事は2023年秋に発行された『港の風~神戸港からのたより』に掲載されています。

 

そもそも満船飾とは

港でお祝い事があるときに、船で国際信号旗を掲揚することを満船飾といいます。

開港記念日や初入港の船がある日、港関連イベントの際などに見ることができます。



こちらが満船飾の船。とても華やか✨

 

今回の疑問

既に満船飾の状態になった船はよく見かけますが、旗を掲揚している最中の船は不思議と見たことがありません。

あの旗はどんな人がどのように掲揚しているのか。調査して参りました!

 

神戸市港務艇「きくすい」の場合

船長の牧野さんに教えていただきました!

「安全に掲揚することに注意を払っています。」(牧野船長談)

注目の掲揚の様子はこちら↓↓↓



「畳んでいた旗を広げる」



「旗をつないでいるロープの先端を引っ掛ける」



「ロープを引き、ピンと張った状態にして結ぶ」



「完成!」

 

帆船「みらいへ」の場合

帆船みらいへの大谷さんに教えていただきました!

「マストからマストにかけて旗を掲揚する際、旗同士が絡まないように気を付けています。風向きを見ながら調整し、引っかかってしまった際にはシュラウドを登って解きに行きます。2名で作業をするときもあれば、10名で行う時もあります。」(大谷さん談)

帆船「みらいへ」の掲揚の様子↓↓↓



船内の倉庫で旗を発見!日が当たらない場所で保管されています。



普段は遠くから見ている旗ですが、近くで見ると大きいです。



旗とロープを金具で繋げます。



滑車を使って、風向きを見ながら旗を揚げていきます。



こんなに高く揚がりました!この作業を繰り返します。



完成!

 

普段ふとしたタイミングで見かける満船飾の船。

どのように掲揚するのかが気になって調査してきましたが、

作業風景や、船員さんのお顔を拝見できたことが最も大きな収穫でした!次に満船飾の船を見かけた際は、単に「かわいいな~」と思うだけでなく、多くの手順を踏んで、旗の掲揚を行っている船員の皆様を背景に感じながら、祝意を感じ取ることができそうです。