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神戸みなとさんぽ006~旧神戸港信号所って?中はどうなってるの?!編~

2025.09.15
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神戸みなとさんぽ006~旧神戸港信号所って?中はどうなってるの?!編~

「神戸港初心者」の筆者が、日々仕事をする中で気になった物事について調査するこちらのコーナー。
前々から気になっていた「旧神戸港信号所」について調査してまいります!

普段は公開していませんが、今回特別に内部を見学させていただきました!

ぐるっと一周できる8角形の2階建て構造。基本的に家具はなく、和式トイレが一据と、動いていない古時計が壁に掛かっていました。中央にある扉を開けてみると中には梯子が。以前ここには手動エレベーターが設置されていたそう。梯子を上りきると、360°ほぼ全面ガラス張りになった開放的なお部屋が。一画には4×13マスの棚。ここには国際信号旗が収納されていたようです。



 

信号所の近くにあった石板によると、建設当初は新港第4突堤にあったのだとか。
神戸市港湾局港湾計画課さんに信号所について教えていただきました!

Q.  新港第4突堤から高浜岸壁へ移設されるまでの流れを教えてください。
A. ・1921年 新港第4突堤に設置
神戸港に入出港する船舶に対する最初の信号所として設置されました。
・1937年 新港第5突堤に移設
詳しい記録がないため予測になりますが、
神戸港の第二期修築工事により新港地区の東側へ新たな突堤の整備が進み、
信号所の機能を維持するために移設したのではないかと考えられます。
・1990年 役目を終え、歴史的建造物として高浜岸壁へ移設・保存
ポートアイランドに新しい信号所が設置されたため、約70年間の務めを終えました。
当時の所有者である国の機関から神戸市が譲り受け、
三菱倉庫株式会社さんのご協力のもと現在の高浜岸壁に移設・保存されました。

Q. 現在も国際信号旗が掲げられていますが、何を表しているのでしょうか?
A. 信号所は、当初の設置時は信号旗を組み合わせて港に入港する船に信号を送り、
港の情報を伝え交通整理を行っていました。
現在揚げられている旗は、当時の旗による信号を再現したもので、

「安全な航海(ご安航)を祈る」と表しています。


ハーバーランドでも目立つ存在の旧神戸港信号所。何度か引っ越しを経験して今に至るのですね。
役目を終えた今も、市民や観光客に愛され続ける信号所であり続けてほしいものです。