日々仕事をする中で気になった物事を取材してお届けしていきます。

先日ハーバーランドで別件の取材をしている際に、「八時間労働発祥之地」と書かれた碑を発見しました。
とんでもないものを見つけてしまった気がします…。
≪まずは碑を調査!≫


碑の側面にはプレートがありました。
「大正八年 当時の川崎造船所の松方幸次郎社長が我が国で最初に八時間労働制を実施したことを記念してここに碑を建立した」とあります。
なるほど!川崎造船所(現在の川崎重工業)が創立された地である神戸が「8時間労働発祥の地」となったようです。
でもなぜ8時間なのか、そもそもどうして労働時間が定められることになったのか、追跡調査を行いました!
≪川崎重工業株式会社のPR部さんに聞きました!≫
Q. 8時間労働制を最初に実施したのは、松方社長であると聞きました。なぜ実施することになったのでしょう?
A. 第一次世界大戦後に物価高騰が起き、川崎造船所の技術者が賃上げ要求を行ったことがきっかけです。ストライキの示唆もあり、対応に迫られました。
Q. では、「8時間」という時間が定められた理由は分かりますか?
A. 松方社長が、支給額は据え置きのまま労働時間を10時間から8時間に短縮し、実質的な賃上げという形で対応したためです。これにより技術者からの要求の声は解消されました。
Q. その出来事が、現在の私たちにまで影響を及ぼしているのですね。
A. はい。8時間労働制の導入は労働界に強烈なインパクトを残し、様々な業界に広まっていきました。日本における労働の常識が大きく変わる出来事となりました。
大人になったら毎日8時間も働かないといけないとは、いったい誰が決めたのだ…と思っていた私ですが、
歴史をたどると、8時間労働というのは、実は感謝しなければならない制度だったようです。
それにしても、インパクトのある碑! 機会があれば是非立ち寄ってみてください。
≪八時間労働発祥の地≫
〒650-0044 神戸市中央区東川崎町1丁目5